fbpx

イヌの頬骨唾液腺摘出術のための外科的アプローチ

12 April 2021 – News

頬骨腺は腺疾患に関与する最も頻度の低い唾液腺である。侵された場合、眼窩内での腹側の位置のため、臨床徴候は様々である。ほとんどの病態において、選択すべき治療は頬骨腺の摘出である。

この腺を摘出するために、様々な外科手技が記載されているが、その全てに侵襲性があり、時間がかかる可能性がある頬骨弓の側方アプローチおよび骨切除が含まれている。経結膜的および経眼瞼的アプローチも提案されているが、大きな腫瘤にアクセスしたり切除したりするには明らかに限界があるため、あまり知られていない。本研究では、中頭型の犬の死体20体を用いて、頬骨腺を完全に摘出するための3つの手順(骨切除、腹側アプローチおよび背側アプローチ)を比較することを試みた。

外科的な視野は骨切除法が良好で、次いで腹側アプローチと背側アプローチの順であった。後者では、切開のためのスペースが極端に限られていたため、出血のリスクが高かった(局所血管の損傷がコントロールできなかったため)。骨切除または腹側法を実施した全ての死体で完全な腺摘出が可能であり、2つのアプローチの間に関連性のある差は認められなかった。しかし、背側アプローチを行った場合では完全切除が可能であったのは10%に過ぎなかった。骨切除は、皮膚のみが切開される背側アプローチとは反対に、最も侵襲的で外傷的な方法であることが示された。

様々な周術期因子(麻酔プロトコル、疼痛または出血など)が考慮されていなかったため、これらの所見を生きたイヌに完全に外挿することはできないが、腹側アプローチは、中頭型の犬種における骨切除術に代わる、より侵襲性の低い有望な方法であることが明らかになった。頬骨腺露出は腹側アプローチが適切であり、これにより頬骨弓の骨切除なしに頬骨腺の完全除去も可能であった。

Dörner, J, Oberbacher, S, Dupré, G. 犬の死体における頬骨唾液腺摘出術のための3つの外科的アプローチの比較。Veterinary Surgery. 2021; 1– 1– 7. https://doi.org/10.1111/vsu.13589