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骨関節炎を伴う犬及び猫における緑イ貝、クルクミンおよびクロフサスグリ葉エキスを含む栄養的サプリメントの有効性

25 July 2022 – News

骨関節炎を伴う犬及び猫における緑イ貝、クルクミンおよびクロフサスグリ葉エキスを含む栄養的サプリメントの有効性

猫と犬における最も一般的な整形外科的所見の一つは骨関節炎(OA)であり、5歳齢以降の犬における90%の推定有病率を伴う。これはペットの生活の質に影響を与える慢性的で進行性の病態である。環境における調整、体重減少、特定の運動、理学療法および疼痛管理を含む、進行を遅らせ、疼痛を管理する治療のみでの治癒はない。

疼痛管理に関しては、非ステロイド性抗炎症剤(NSAIDs)が最も一般的であるが、長期にわたる投与に関連する副作用の犠牲を払っている。軟骨の破壊を軽減し、修復を増加させる代替治療選択肢は獣医学において望ましい。これらの特性を有し、最もよく知られ、証明されている効果的なサプリメントはグルコサミンとコンドロイチンである。

この研究の目的は、軽度から中等度のOAを伴う犬及び猫の歩行運動および行動における、緑イ貝、クルクミンおよびクロフサスグリ葉エキスの組み合わせによるサプリメントの有効性を試すことである。緑イ貝は脂肪酸に富み、その抗炎症作用で知られており、クルクミンはプロスタグランジンの合成を減少させることが示されており、OAを伴う犬における有効性が示されており、クロフサスグリは軟骨に対する保護特性および抗炎症性植物性化学物質を有する。

これは二重盲検、無作為化、クロスオーバー、プラセボ対照治験であり、全ての動物は大人で、レントゲン検査でOAと診断され、レスキュー鎮痛剤としてNSAIDsのみを摂取しており、他のサプリメントは摂取していない。結果は疼痛を評価する11段階の質問票であるヘルシンキの慢性疼痛指数(HCPI)を通して評価された。参加した犬においてOAはCOASTを用いて病期分類され、歩行フォースプレート解析が実施された。

全ての犬がHCPIを改善したが、この改善はプラセボ群でも生じた。COASTスコアは傾向を示したサプリメント投与群で有意に改善した。結果の大きなばらつきと小さなサンプルのため統計学的な有意差は認められなかった。猫では、例えばグルーミング能力において、プラセボ群に関連してHCPIパラメータの改善が認められた。これは単一用量での治療研究であり、より高用量でより長い治療期間はよりよい結果を提供する可能性があり、この研究の調査結果を発展させるために更なる調査が必要とされるだろう。

結論として、サプリメントは飼い主の観察およびCOASTによれば、疼痛および跛行を軽減することにおいて肯定的な反応を有したが、その有効性を利用するためには更なる研究が実施される必要がある。

 

Corbee, R. J. (2022) ‘The efficacy of a nutritional supplement containing green-lipped mussel, curcumin and blackcurrant leaf extract in dogs and cats with osteoarthritis’ Veterinary Medicine and Science. 8(3), pp. 1025-1035
DOI: 10.1002/vms3.779