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Case Report:ヨツユビハリネズミの致死的気管支肺炎

13 July 2020 – News

アデノウイルスによって引き起こされる感染症は、潜在性で種特異的であることが一般的である。本報告では、この前提に従わなかった症例 – スカンクアデノウイルス1(SkAdV-1)に感染して死亡したハリネズミ – について記されている。

全ては、一見健康そうなヨツユビハリネズミを35頭の個体群に導入してから10日後に始まった。最初に、先住個体35頭のうち8頭で眼脂と鼻汁がみられるようになった。数日後、そのうちの3頭が死亡し、1頭から組織を採取してホルマリン固定を実施した。検査の結果、病理組織検査にて気管と気管支の上皮壊死が認められ、壊死した上皮細胞には辺縁クロマチンを伴う核内封入体が確認された。肺スワブの好気培養では、Morganella morganiiEnterococcus spp.の増殖が確認された。

ヘルペスウイルスやアデノウイルスの存在が疑われたため、ホルマリン固定した肺組織を透過型電子顕微鏡検査とアンプリコン(アデノウイルスDNAポリメラーゼ遺伝子の500-bpフラグメントのネステッドPCR増幅によって生じる産物)のシーケンス検査に供した。アンプリコンはSkAdv-1と100%の相同性がみられた。

導入個体が発症していなかった理由は不明であるが、本報告はスカンクからハリネズミにSkAdV-1が伝播している可能性を示唆するものである。これらの動物種における本ウイルスの保有率については、さらなる研究が必要である。また、この病原体が他の動物内で増殖し、感染を成立させる能力についても、研究が必要である。本報告は複数の動物種を混合飼育する欠点を示すものでもある。

Needle, David B.. et al. Fatal bronchopneumonia caused by skunk adenovirus 1 in an African pygmy hedgehog(スカンクアデノウイルス1によって引き起こされたヨツユビハリネズミの致死的気管支肺炎). Journal of Veterinary Diagnostic Investigation 2019, Vol. 31(1) 103–106. https://doi.org/10.1177/104063871881212